2003.10.30

病院とISO・・・あるいは安全性評価

 国際基準ということで至るところでISO・・・・ を目にする。いかにも官僚が他者を管理するときに好みそうなシステムだな・・・と思っていた。まさか病院が取り入れることはないだろうと思っていたら。最近頻繁にISO取得しませんか?とDMが届くようになった。某製造業で総務を任されている友人によると、この手の基準はコンサルタント会社がしっかり儲かるシステムになっているそうだ。取得しないと脱落者!みたいな雰囲気を作るところからコンサルタント会社はかんでいて、べらぼうなコンサルタント料を要求するらしい。
 まぁ、工場のような規格や管理システムが重要な分野であれば、最低このレベルはクリアしてますよ、という情報にはなって意味もあるのだろうと思う。しかし・・・・病院にはね・・・・?・・確かにミスを減らすシステムなどは重要だけれども、はっきり言って評価は無理だ思う。
 つい最近も日経新聞で安全性評価のトップ20以内にランクされたと報じられた病院が、数日後に、投与薬剤の量を間違えて医療事故を起こした。当たり前の話しで、安全性評価など、例えば安全委員会を設置してあれば何点。。。という計算しかしようがないからである。機能していようが、いなかろうが設置(嘘でも)してあれば得点なのである。こんなもので評価できるはずがないのに、マスコミがランク付けに走り読者が愚かに信じるから、内容より体裁で高得点をとる病院が続出する。
 北陸で初めてISOを取得した大学病院は、アプローチの舗装はぼろぼろで雑草が生い茂り、院内のトイレは掃除もして無くてゴミの山。まるで廃墟です。職員が病院を清潔に保つ意識もない施設が何でISO・・???

 病院の評価は結局のところ、医師個人に追うところが大きいのです。なぜかって?・・・一人の患者さんに対応するのは結局一人の主治医だからです。治療にチーム体制を必要とする場合がマスコミで頻繁に取り上げられていますが、実際の臨床の場ではチーム医療が必要なケースはきわめて希です。希だけれど、評価はチームの体制にばかり注目されている不合理。不思議。  糖尿病で大勢の患者さんから信頼され賑わっていた病院が、たった一人の医師が去っただけで閑古鳥が鳴くようになるケースも珍しくありません。病院の評価はやはり個人としての医師なのです。

 はやりのISOや病院評価に騙されないよう、自分の目で病院を選んで欲しいと思います。それと・・・・そういうことに力を入れる病院っていい病院はあまり無いですね・・・。