2002.4.8

 

桜・夜桜・雨の桜

 4月6日、暖かい春の気候のために今日が最後の見頃の桜の撮影に出かけた。あいにくの冷たい雨のせいか花見に訪れている人影は見あたらない。

 人混みのなかでみる桜と、一人で見る桜はこれが同じ風景か?と驚くほどその立ち居姿が異なる。昼の陽光を浴びて立つ桜は、暖かく寂しい。にぎやかなパーティーの最中にふと我に返って一人を感じる時の感傷が昼の桜にはある。

 一人で見る夜の桜は、満ち足りた感じや、友人との連帯感、将来への明るい期待感等暖かなものがきれいに欠落した「一人・孤独」・・・「死」に近ずく感触を与える。まして、雨のなかに遙か彼方まで弧を描いて続く桜は。

 こんな満開の桜を、見渡す限り誰もいないところで見ることが出来たのは偶然の素敵な贈り物でした。できあがった写真を見てみると、僧たちがボダラクを夢見て、小舟に水も積まず乗り込んで海へこぎ出して果てたという、熊野の暗い海のようです。

 この写真の場所はもちろん福井です。どこかおわかりですか?

 

 

 

 

 

 

 

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